自民党に次ぐ2位政党は?~地域の差を地図にしてみた

地図
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2022年7月10日の第26回参議院議員選挙は、皆様ご存じの通り自由民主党(自民党)が大勝という結果となりました。選挙期間中には、安倍元内閣総理大臣が凶弾に倒れるという痛ましい事件もありました。選挙から2週間を経た今、改めてご冥福をお祈りいたします。また、このような悲しき事件が二度と起きぬことを願わずにはいられません。

さて、自民党が1位であることは誰もが認めるところです。ですが、2位はどの政党なのでしょう?
・改選議席の獲得議席数が2番手であった立憲民主党
・比例代表選出議員選挙における得票総数が2番手であった日本維新の会
この点については、勝ち負けを明確にした報道はなく、現状では両政党とも負けという結果と捉えるのが妥当かと思います。

そんな中、各地域での実情はどうなのだろう?と疑問に思った私は、各地域(都道府県や市区町村)における結果を調べて、地図にしてみることとしました。題して「市町村・都道府県(道内振興局)別比例代表選挙得票率2位政党」。すると、2位政党争いは三つ巴とも言える結果が浮かび上がってきました。どうぞ、みなさんのお住まいの地域の状況と全国の状況を見比べてご覧くださいませ。

この地図を作成するにあたって

この地図を作成するにあたり、以下のように地図を作成しました。
都道府県別の地図市区町村別の地図、合計2つの地図を作成
・都道府県別の地図において、北海道に限り14の振興局別で表現
 ⇨北海道は広大かつ地域情勢も異なることが多いため
・市区町村別の地図において、政令指定都市は各政令区ごとに分割はせず、市全体の結果で表現
 ⇨データの細かさより地図の見やすさを優先
・周辺自治体と異なる政党が2位政党となった場合、可能な限り該当自治体名を表記する
 ⇨ただし地図の見やすさを害さない範囲とする
・都道府県別の2位政党と2位以下政党の得票率が近い場合、自治体名は原則表記しない
 ⇨作者の政治信条等をなるべく含まぬようにするため
・得票率データの出典は47都道府県HP(以下表)に記載の投開票結果データによる
・得票率は若干のずれが生じる可能性があります
 ⇨「いずれの政党等・名簿登載者にも属しない票数」を全自治体分把握するのは困難
  これらの票数はデータから除外したため

都道府県HPアドレス
北海道https://www.pref.hokkaido.lg.jp/hs/senkyokankeidate/
青森https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/senkan/
岩手https://www.pref.iwate.jp/iinkai/senkyo/kekka/index.html
宮城https://www.pref.miyagi.jp/life/8/41/129/index.html
秋田https://www.pref.akita.lg.jp/pages/genre/54477
山形https://www.pref.yamagata.jp/kensei/senkyo/kakushu_kekka/shuugiinsangiiin/index.html
福島https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/62010a/senkyozyoho.html
茨城https://www.pref.ibaraki.jp/somu/shichoson/senkyo/senkan/index2.html
栃木https://www.tochigi-senkyo.jp/kekka.html
群馬https://www.pref.gunma.jp/07/ac01_00057.html
埼玉https://www.pref.saitama.lg.jp/kurashi/senkyo/index.html
千葉https://www.pref.chiba.lg.jp/senkan/
東京https://www.senkyo.metro.tokyo.lg.jp/election/
神奈川https://www.pref.kanagawa.jp/docs/em7/cnt/f5/index.html
新潟https://www.pref.niigata.lg.jp/site/senkyo/
富山https://www.pref.toyama.jp/sections/0500/26sanngi/sokuho.html
石川https://www.pref.ishikawa.lg.jp/senkan/index.html
福井https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/senkan/index.html
山梨https://www.pref.yamanashi.jp/kensei/senkyo/yote/index.html
長野https://www.pref.nagano.lg.jp/senkan/kensei/soshiki/soshiki/kencho/senkyo/index.html
岐阜https://www.pref.gifu.lg.jp/soshiki/14301/#kekka
静岡https://www.pref.shizuoka.jp/senkan/index.html
愛知https://www.pref.aichi.jp/soshiki/senkyo/0000087359.html
三重https://www.pref.mie.lg.jp/SENKAN/HP/p0019100036.htm
滋賀https://www.pref.shiga.lg.jp/senkyo/kokusei/
京都https://www.pref.kyoto.jp/senkyo/kekka.html
大阪https://www.pref.osaka.lg.jp/senkan/shokai.html
兵庫https://web.pref.hyogo.lg.jp/si01/pa25_000000001.html
奈良https://www.pref.nara.jp/1701.htm
和歌山https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/010600/wsenkan/wsenkan.html
鳥取https://www.pref.tottori.lg.jp/220330.htm
島根https://www.pref.shimane.lg.jp/senkyo/
岡山https://www.pref.okayama.jp/soshiki/156/
広島https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/117/
山口https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/soshiki/176/163768.html
徳島https://www.pref.tokushima.lg.jp/kenseijoho/senkyo/5028950/
香川https://www.pref.kagawa.lg.jp/senkyoi/senkyoseido/senkyo_kekka/kfvn.html
愛媛https://www.pref.ehime.jp/e60700/1696/kakoindex.html
高知https://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/270101/2022052100093.html
福岡https://www.pref.fukuoka.lg.jp/life/8/62/275/
佐賀https://www.pref.saga.lg.jp/list00715.html
長崎https://www.pref.nagasaki.jp/bunrui/kenseijoho/senkyojoho/sangi/560215.html
熊本https://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/147/#ka_headline_5
大分https://www.pref.oita.jp/site/senkyo/list10172-10631.html
宮崎https://www.pref.miyazaki.lg.jp/kense/senkyo/kokuse/index.html
鹿児島http://www.pref.kagoshima.jp/kensei/senkyo/senkyokekka/index.html
沖縄https://www.pref.okinawa.lg.jp/site/senkan_i/r4sangiingiinsenkyo.html
表:2022年参院選得票データの出典

各都道府県および北海道14振興局、全国各市区町村の得票率1位政党は?

この記事では2位の政党についての地図を取り上げるとしました。結果は明らかではあるのですが、せっかくなので、得票率1位政党の地図も作成してみました。結果は以下の通りです。尚、都道府県単位の図は右下、市区町村単位は中央です。

図:2022年参院比例代表選挙得票率1位政党
※都道府県単位:右下、市区町村単位は中央

上の地図の通り、見事に自民党一色です。また大阪の維新人気はやはり凄まじいものがあります。そんな中で自民党日本維新の会以外の党が得票率1位となった自治体は以下10市町村のみでした。
立憲民主党が1位:北海道砂川市・音威子府村・足寄町
公明党が1位:長野県平谷村
       福岡県糸田町・川崎町・大任町
       沖縄県久米島町・竹富町
社会民主党が1位:沖縄県北中城村

地図から見えてくることをまとめるは以下の通りです。
全国的に自民一強
大阪府、兵庫県神戸市周辺と大阪寄りは維新強し

ということで、自民党の強さを今一度確認してみました。

各都道府県および北海道14振興局、全国各市区町村の得票率2位政党は?

では本題の得票率2位の政党を現した表が以下の通りです。尚、都道府県単位の図は右中央あたり、市区町村単位は中央です。

図:2022年参院比例代表選挙得票率2位政党
※都道府県単位:右中央、市区町村単位は中央

上の地図とデータを地域別にまとめようと思います。

北海道

各振興局関係なく、全域で立憲民主党が2位の座を確固としています。
選挙区選挙においても3枠目を自民党の船橋氏と立憲民主党の2候補で激しく争ったことからも推測できるように、北海道においては自民立民の順序が明確です。尚、北海道における比例得票率第3位は公明党でした。

都道府県1位
政党
得票率2位
政党
得票率3位
政党
得票率
北海道自民34.83%立民21.53%公明11.77%
石狩振興局自民32.70%立民20.48%公明11.06%
渡島総合振興局自民35.32%立民25.01%公明12.53%
檜山振興局自民46.54%立民21.48%公明11.80%
後志総合振興局自民33.52%立民21.28%公明13.97%
空知総合振興局自民34.62%立民24.01%公明14.90%
上川総合振興局自民37.29%立民22.17%公明11.25%
留萌振興局自民42.16%立民21.76%公明15.19%
宗谷総合振興局自民44.73%立民17.29%公明13.85%
オホーツク総合振興局自民41.67%立民20.24%公明10.38%
胆振総合振興局自民30.95%立民23.38%公明13.72%
日高振興局自民39.59%立民21.34%公明12.45%
十勝総合振興局自民37.71%立民24.50%公明9.07%
釧路総合振興局自民36.44%立民19.24%公明14.63%
根室振興局自民44.32%立民17.04%公明11.02%
表:北海道各振興局における2022年参院選の得票率(1位~3位)

市町村別単位においても自民立民の順序が明確です。立憲民主党以外が2位となった市町村は以下に限られます。
自民党が2位:砂川市・音威子府村・足寄町
公明党が2位:夕張市・奥尻町・岩内町・泊村
        利尻町・えりも町・羅臼町
社会民主党が2位:占冠村

東北・信越

東北地方、また信越地方においても都道府県単位では立憲民主党が全県で2位の座を得ています。
選挙区においても一人区で立憲民主党が議席を獲得することがよくある地域です。今回は岩手・新潟で選挙区で立憲民主党現職候補が落選、青森・長野では立憲民主党現職候補が再選となり、立憲民主党の一人区議席を減らすという結果となりました。

立憲民主党が2位の座を確固としているかに見える地域ですが、得票率3位政党との差を見た場合、秋田県・山形県・福島県では3位政党に追いつかれつつある現状が見えてきます。

都道
府県
1位
政党
得票率2位
政党
得票率3位
政党
得票率
青森県自民42.12%立民18.75%公明10.40%
岩手県自民37.60%立民21.47%公明8.05%
宮城県自民34.58%立民19.14%公明10.88%
秋田県自民45.33%立民11.77%維新11.04%
山形県自民45.30%立民10.50%国民10.29%
福島県自民42.16%立民13.89%公明10.27%
新潟県自民42.77%立民22.05%公明7.55%
長野県自民34.13%立民20.32%維新11.65%
表:東北・信越各県における2022年参院選の得票率(1位~3位)

市町村単位で見た場合も、東北・信越地域では概ね立憲民主党が2位の座を得ています。しかし秋田県、山形県においては様相がやや異なります。

秋田県においては、立憲民主党日本維新の会公明党が2~4位ですが、その差はわずかです。特に日本維新の会は選挙区に候補擁立は無かったものの、比例区に松浦氏を擁立しており(落選)、秋田県内の比例票押し上げに繋がった可能性があります。

政党得票数得票率2位となった主な自治体
立民51285.20611.77%能代市・大館市・横手市
維新48101.72811.04%秋田市・由利本荘市
公明45815.89110.51%男鹿市・湯沢市・大仙市
表:秋田県における2022年参院選の得票データ(2位~4位)

また山形県においては、立憲民主党国民民主党が2・3位ですが、その差はわずかです。選挙区において国民民主党の現職舟山候補が再選を果たした地でもあり、舟山候補の地盤である置賜地方を中心に国民民主党の強さが目立つ結果となりました。

政党得票数得票率2位となった主な地方・自治体
立民55901.49010.50%山形市・新庄市・庄内地方(鶴岡・酒田)
国民54772.70410.29%置賜地方(米沢)・村山地方(村山・寒河江)
公明48015.6199.02%上山市・尾花沢市
表:山形県における2022年参院選の得票データ(2位~4位)

残る6県において立憲民主党を上回り、得票率2位となっているのは以下市町村に限られます。
自民党が2位:長野県平谷村
公明党が2位:青森県深浦町
        岩手県山田町・普代村、宮城県川崎町
        福島県いわき市・広野町・富岡町
           ・川内村・大熊町
        新潟県粟島浦村
        長野県根羽村・売木村・泰阜村
国民民主党が2位:青森県六ヶ所村

関東・山梨県・東海

山梨県(衆院選では南関東扱い)を含む関東地方、また東海地方においては、立憲民主党日本維新の会公明党が2位を争っています。また、東京都においては日本共産党が得票率9.35%、愛知県では国民民主党が得票率11.07%であり、東京都・愛知県ではさらに熾烈な状況となっています。尚、三重県に限っては立憲民主党がやや優位です。

山梨県選挙区では立憲民主党の現職宮沢氏が自民党の永井氏に敗れるという結果となりました。比例得票率を見ても、もはや甲信越全体に共通した立憲民主党の強さが山梨では崩壊したと見ていいのではないでしょうか。

都道
府県
2位
政党
得票率3位
政党
得票率4位
政党
得票率
茨城県維新13.23%公明13.23%立民10.71%
栃木県維新12.78%立民12.71%公明11.51%
群馬県公明12.56%立民12.24%維新10.00%
埼玉県立民13.66%維新12.78%公明12.47%
千葉県立民13.33%維新12.84%公明11.87%
東京都維新13.85%立民12.61%公明9.98%
神奈川県維新15.77%立民13.19%公明10.49%
山梨県立民15.15%維新13.53%公明10.81%
岐阜県立民12.11%公明11.24%維新10.48%
静岡県維新11.47%公明11.35%立民10.20%
愛知県立民12.58%維新12.55%公明11.18%
三重県立民17.75%公明12.49%維新10.00%
表:関東・山梨・東海各県における2022年参院選の得票率得票率(2位~4位)

市区町村単位においても、2位となった自治体は得票率を競う上記3政党(東京都内は日本共産党、愛知県内では国民民主党をそれぞれ含む4政党)のいずれかとなっています。しかし、3市町のみ別政党が2位となっています。
国民民主党が2位:茨城県日立市
          静岡県菊川市
日本共産党が2位:埼玉県皆野町

北陸

北陸地方では日本維新の会の伸長が目立ち、立憲民主党を上回っています。元来保守の強い地盤ですが、そういった土地柄が日本維新の会に味方しているようです。

富山県では日本維新の会が2位を固め、片や立憲民主党公明党にも敗れ、4位に甘んじています。

政党得票数得票率3位となった主な自治体
維新74962.53317.32%全市町村で2位
公明36099.0528.34%高岡市・西部地域
立民34939.2088.07%富山市・東部地域
表:富山県における2022年参院選の得票データ(2位~4位)

石川県では立憲民主党日本維新の会の勢力圏は明確です。ただし、能登半島は人口減少が著しい地域です。今回は立憲民主党が辛うじて2位となりましたが、このままの党勢ならば、次選挙では日本維新の会優位となることでしょう。

政党得票数得票率2位となった主な地方・自治体
立民48658.98511.61%金沢市・加賀地域ほぼ全域
維新47627.70211.36%加賀市・能登半島
表:石川県における2022年参院選の得票データ(2位~3位)

福井県では日本維新の会が2位となっており、主要自治体もほぼ日本維新の会が2位です。立憲民主党は得票率では日本維新の会で3%差の3位とはなっているものの、市町村別で2位となったのは南越前町のたった1町のみです。一方福井県では公明党国民民主党が2位となった町が複数あることも注目です。
公明党が2位:池田町・越前町・若狭町
国民民主党が2位:美浜町・おおい町

政党得票数得票率2位となった主な地方・自治体
維新43423.50212.83%嶺北地方(福井市)・敦賀市
立民32677.8549.66%南越前町
表:福井県における2022年参院選の得票データ(2位~3位)

近畿地方

近畿地方では前述した様に、日本維新の会の人気が強い地域です。大阪府ならびに兵庫県の得票率1位は日本維新の会、得票率2位は自民党となっており、和歌山県では公明党の影がちらつくものの、近畿地方は日本維新の会自民党の2強状態です。

都道
府県
1位
政党
得票率2位
政党
得票率3位
政党
得票率
滋賀県自民34.64%維新21.83%立民9.18%
京都府自民25.46%維新23.44%立民12.45%
大阪府維新38.76%自民19.74%公明13.20%
兵庫県維新27.70%自民27.66%公明12.51%
奈良県自民31.78%維新26.37%公明11.72%
和歌山県自民36.06%維新18.25%公明15.84%
表:近畿各県における2022年参院選の得票率(1位~3位)

市町村単位においても日本維新の会自民党の2強状態に変わりはありません。特に滋賀県から兵庫県の京阪神4県では、大阪府全域と兵庫県神戸市ならびにの大阪寄りで日本維新の会が得票率1位政党、自民党が得票率2位政党となっています。他政党が2位となった市町村は以下しかありません。
公明党が2位:京都府笠置町
        大阪府守口市・門真市
立憲民主党が2位:京都府笠置町

しかし、奈良県・和歌山県の紀伊半島地域では日本維新の会公明党が2位を争う様相に変化します。1位の自民党はとびぬけていますが、大阪の影響を受ける奈良県・和歌山県の北部は日本維新の会が強く、山間部ほどが公明党が2位となっています。

中国・九州(沖縄除く)

中国地方と沖縄県を除いた九州地方では、公明党立憲民主党が2位の座を激しく争っていますが、現状は公明党がやや先行しています。そんな中、3位政党の座を奪おうと日本維新の会が近づいており、岡山県・山口県・熊本県ではすでに立憲民主党を上回っています。さらには広島県・福岡県・長崎県においても3位の座が見えつつあります。

都道
府県
2位
政党
得票率3位
政党
得票率4
政党
得票率
鳥取県公明15.76%立民14.09%維新9.42%
島根県立民14.37%公明12.57%維新8.21%
岡山県公明15.67%維新10.70%立民10.19%
広島県公明13.38%立民11.34%維新10.77%
山口県公明14.14%維新8.47%立民7.82%
福岡県公明14.43%立民13.80%維新11.15%
佐賀県立民14.77%公明11.72%維新7.16%
長崎県公明13.73%立民12.80%維新10.82%
熊本県公明14.39%維新11.10%立民9.54%
大分県立民14.34%公明12.93%維新8.61%
宮崎県公明14.81%立民14.47%維新7.46%
鹿児島県立民13.81%公明12.16%維新8.88%
表:中国・九州各県(沖縄県除く)における2022年参院選の得票率(2位~4位)

市区町村単位においても、以下を除くすべての自治体が公明党立憲民主党のいずれかが得票率2位となっています。そんな中、以下市町村において日本維新の会が得票率2位となっており、じわじわと日本維新の会が勢力を広めているのを感じます。
日本維新の会が2位:岡山県矢掛町
           広島県東広島市・府中町
              ・海田町・坂町
           福岡県新宮町
国民民主党が2位:福岡県苅田町
          宮崎県西米良村

四国・沖縄

これまでの地域では、日本維新の会立憲民主党公明党による争いが多かったものの、四国と沖縄ではさらに多くの政党が争いに参戦し、混戦模様となっています。各党を比べた場合、中国・九州地方と同様に公明党がやや先行しているように見受けられます。次いで日本維新の会、後ろに置いていかれた立憲民主党そんな印象です。

都道
府県
2位
政党
得票率3位
政党
得票率4位
政党
得票率
徳島県維新16.78%公明13.58%立民6.91%
香川県国民15.85%公明11.67%維新9.53%
愛媛県公明13.96%立民10.08%維新9.98%
高知県共産14.02%公明13.51%維新9.78%
沖縄県公明14.77%社民10.99%立民10.51%
表:四国・沖縄各県における2022年参院選の得票率(2位~4位)

四国・沖縄では、各党の地盤が強く見えていることも特徴です。日本維新の会は徳島県、国民民主党は香川県、日本共産党は高知県、社会民主党が沖縄県で強さを見せています。これは市町村単位で見た場合も同様です。

徳島県においては、日本維新の会が大阪の影響を受ける東部で票を伸ばしました日本維新の会の人気が大阪から同心円状にじわじわと広がっていくことを感じてなりません。一方で漁村や山間部は公明党が強さを見せています。

政党得票数得票率2位となった主な地域・自治体
維新46031.32316.78%徳島市・東部
公明37233.58113.58%三好市・西部・南部
表:徳島県における2022年参院選の得票データ(2位~3位)

香川県においては、国民民主党がほぼ全県で強さを見せました。玉木代表の地元での人気が容易に想像できます。立憲民主党は小川政調会長の地元である高松市でも10.94%の4位に沈み、求心力が疑われます。

政党得票数得票率2位となった主な地域・自治体
国民61409.90815.85%高松市、中東部
公明45218.53511.67%観音寺市、西部
維新36917.4549.53%なし
立民35835.7829.25%小豆島2町
表:香川県における2022年参院選の得票データ(2位~5位)

愛媛県においては、公明党が全県で強さを見せました。立憲民主党は西条市で2位となったものの、得票率では日本維新の会に肉薄されています。

政党得票数得票率2位となった主な自治体
公明74407.35213.96%西条市のぞく全自治体
立民53723.19710.08%西条市
維新53196.7519.98%なし
表:愛媛県における2022年参院選の得票データ(2位~4位)

高知県においては、日本共産党公明党が2位を分け合いました。地域の差はなく、日本共産党は都市部、公明党は漁村や山間部に強い印象です。尚、全県では7.73%の得票率5位という惨敗となった立憲民主党は、唯一馬路村にて2位を得ています。

政党得票数得票率2位となった主な自治体
共産37855.98414.02%高知市・安芸市・須崎市
公明36482.24813.51%室戸市・宿毛市・香南市
表:高知県における2022年参院選の得票データ(2位~3位)

沖縄県においては、公明党がほぼ全県で強さを見せました。ですが唯一、社会民主党が衆議院議員選挙沖縄県第2区に該当するエリアにて強さを見せています。沖縄2区では社会民主党が自民党に勝利している選挙区であり、参議院議員選挙においても同様の傾向となりました。

政党得票数得票率2位となった主な地域・自治体
公明81618.34814.77%那覇市・石垣市・名護市
社民60728.14110.99%宜野湾市・衆院選沖縄2区
立民58072.49510.51%粟国村
共産51781.6379.37%豊見城市・大宜味村・渡名喜村
表:沖縄県における2022年参院選の得票データ(2位~5位)

まとめ

これまでまとめてきたように、地域ごとに見ると、政党の得意とする(弱い)地域が明確になったように思います。全体としてまとめると以下のようでしょうか。

自由民主党全国で1人勝ち、ただし大阪とその周辺を除く
 ~大きな差~
日本維新の会大阪とその周辺で1人勝ち、北海道・東北・信越・沖縄を除く地域で2位争い
立憲民主党北海道・東北・信越で2位を確固、東日本で2位争い、西日本では落ち目
公明党西日本で2位争いやや有利、関東・東海で2位争い
 ~大きな差~
日本共産党高知・東京で2位争い
国民民主党香川で2位争い先行、山形・愛知で2位争い
れいわ新選組:全国的に1・2位を争う地域はまだない
参政党:全国的に1・2位を争う地域はまだない
社会民主党:沖縄で2位争いに加わりたい、政党要件はクリア
NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で:政党要件はクリア

個人的には、立憲民主党の第4位への陥落がひしひしと近づき、北日本の地域政党化が目前といった印象を持ちました。お読みいただき、ありがとうございました!

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2022年参議院選挙の結果についても記事を書いていますので、ぜひご覧ください!

更新履歴

2022年7月30日:データ出典都道府県HPのリスト⇨リンク先修正(リンク落ちのため)
2022年7月30日:「得票率2位政党」の地図にて小笠原諸島の枠線が消えています
⇨アップロード時に消えてしまうエラーによるもの(原因調査中)
⇨対処出来たため、正しいものを再アップロードしました
2023年5月2日:目次を付加しました

コメント

  1. […] 自民党に次ぐ2位政党は?~地域の差を地図にしてみた […]