夏休みの予定がまだの方はスプリング・ジャパンをチェック! ~増便とおすすめポイント~

地理
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2022年6月10日、LCC(格安航空会社)のスプリング・ジャパン(旧:春秋航空日本)より、成田―札幌(新千歳)ならびに成田―広島路線の増便が発表されました。管理人は個人的にスプリング・ジャパンを気に入っていて、よく利用させてもらっています。ということで、勝手ながらリリースの紹介と、個人的なおすすめポイントを紹介したいと思います!
※本記事は2022年6月11日現在の情報です。実際の運賃などは最新のものをご自身でお調べください!

増便の内容について

スプリング・ジャパンより発表のリリース内容を簡単にまとめてみます。増便したフライトの時刻など、詳細についてはスプリング・ジャパンHPを確認してください。なお、これら増便分はすでに販売開始済です。

成田―札幌(新千歳)路線
  便数:2往復→5往復へ
  期間:2022年7月15日~2022年10月29日

成田―広島路線
  便数:2往復→3往復へ
  期間:2022年7月16日~2022年10月29日 ※増便日が札幌より1日遅いので注意!

スプリング・ジャパンHP
プレスリリース

個人的にスプリング・ジャパンに注目する理由

では、なぜ筆者(Thomas)がスプリング・ジャパンをおすすめするか、いくつか紹介したいと思います。

出発1か月前の購入では、他社便は早朝or夜間しか安くない!

まずは運賃の問題です。
■大手航空会社JALANA
大手航空会社で一番安い運賃は出発日の75日前(およそ2か月半前)までに購入する運賃種別(JAL:ウルトラ先得、ANA:ANA SUPER VALUE 75)になりますが、これらの運賃は、記事掲載日の2022年6月12日現在、2022年8月26日以降の出発便しか購入できません。ぎりぎり夏休み終盤には間に合います。ですが、出発日が近づくにつれ、より高い運賃種別になりますので、まだ夏休みの予定が定まらない方にとって、大手航空会社は難しい選択かもしれません。
尚、28日前までに購入する運賃種別でも、まだ11,000円程度で販売している便が残っています。

例)羽田発札幌(新千歳)行き、2022年8月1日出発便(筆者調べ、2022年6月11日現在)
※運賃には空港使用料を含む

会社便名出発時刻運賃運賃種別
ANANH 08120:30発10,540円スーパーバリューセール
JALJL 53120:40発10,740円先得

上記運賃で購入できる便は羽田を夜間に出発する便ばかりのようです。予定と時間が合えば良いのですが、お子様連れのご家族や空港まで遠い場所に住む方など、昼間の出発が必要な方は、運賃が高止まりしてしまうかもしれません。
調べてみると安い便があるかもしれないので、調べてみる必要はありますが、安い運賃で搭乗するには、予定の制限がかかることも想定しなければなりません

■中堅航空会社スカイマークAIR DO
大手航空会社と同様に調べてみました。

例)羽田発札幌(新千歳)行き、2022年8月1日出発便(筆者調べ、2022年6月11日現在)
※運賃には空港使用料を含む

会社便名出発時刻運賃運賃種別
スカイマークBC 71312:20発22,140円いま得
スカイマークBC 72920:30発16,940円たす得
AIR DOHD 04321:30発8,940円スペシャル45

まずスカイマークについてですが、私個人の感覚として、スカイマークは2022年に以降、最安運賃「いま得」の販売便を減らしているようです。実際、2022年8月1日の羽田発札幌(新千歳)行きでは、上記の1便しか設定されていません。また条件付きて予約変更可能な「たす得」運賃で「いま得」より安価な便もありましたが、大手航空会社より高く、かつ夜間出発です。ただし、「たす得」は出発前日まで販売する運賃ですし、「いま得」が出発日が近づくと新規に販売されることもあります。
スカイマークは出発日ギリギリだと安い運賃を見つけられるかもしれません!
AIR DOについては、運賃設定は大手航空会社と同様の運賃設定であり、出発日が近づくにつれ、より高い運賃種別になります。ですが全般的に大手航空会社より安価に設定されており、10,000円を切る運賃も残っています! ですが大手航空会社同様、夜間出発です。昼間の出発が必要な方は、運賃が高止まりしてしまうかもしれません。
AIR DOは調べてみると安い便があるので、調べる価値がありますが、安い運賃で搭乗するには、予定の制限がかかることも想定しなければなりません

■LCC(格安航空会社:スプリング・ジャパンPeachジェットスター
LCCの運賃は、「需要のある時は高く、ない時は安く」が基本中の基本です。即ち、格安航空会社メインの客層である旅行客が少ない6月の水曜日などは5,000円を切るような運賃でも簡単に購入できます。しかし、逆に夏休みなどは大手航空会社より高い運賃であることもしばしばあります。さて2022年の夏はどうでしょうか?

例)成田発札幌(新千歳)行き、2022年8月1日出発便(筆者調べ、2022年6月11日現在)
※手数料含運賃:ほぼ全旅客が支払うことになる「支払手数料(HPにて購入の場合)」「空港使用料」と運賃を合算したもの
※、座席指定料金や受託手荷物料金は別に必要

会社便名出発時刻運賃手数料含運賃合計運賃種別
PeachMM 56106:30発7,690円9,050円シンプルピーチ
ジェットスターGK 10307:00発7,540円8,820円Starter
PeachMM 56108:00発12,290円13,650円シンプルピーチ
ジェットスターGK 10508:20発12,840円14,120円Starter
スプリング・ジャパンIJ 83508:25発8,380円9,640円ラッキースプリング
スプリング・ジャパンIJ 83712:15発10,580円11,840円ラッキースプリング


Peachジェットスターは、早朝出発便であれば10,000円を切る運賃も残ります。ですがその後の時間はやはり高めとなっていました。
Peachジェットスターは大手やAIR DOよりも安価ですが、安い運賃で搭乗するには、早朝の出発を想定しなければなりません

一方スプリング・ジャパンは、08:25発の便でも9,640円で購入可能です。成田空港は遠方になる方も多いですが、8時以降の便であれば利用可能な方も多いのではないでしょうか? また昼の便でも10,000円は超えるものの、比較的安価での販売です。
スプリング・ジャパンは、各社の最安運賃よりは高いですが、より安価に出発できる時間帯が多いです!

ちなみに、比較の一例として2022年8月1日を指定して調べましたが、2022年6月11日現在、スプリング・ジャパンの日々の最安運賃は以下画像の通り(手数料は別途必要)です。流石にお盆時期は高く、土日もやや高いのですが、7月後半から8月前半、8月後半にかけて、まだまだ安い日が多く残っています! 予約が増えれば運賃も上がりますので、休みが決まり次第の購入がおすすめです!

※スプリング・ジャパンHPより切り取り(2022年6月11日現在)

直前でも安いことが多い!

すぐ上で出した画像では、2022年6月11日現在の成田発札幌(新千歳)行き、6~9月の各日最安運賃が表示されています。ここで注目なのが、6月12日、つまり調査翌日の運賃です。日曜日かつ前日購入でも最安6,480円+手数料で購入が可能です! さすがにお盆の時期などで直前は高くなるかと思いますが、それでもスプリング・ジャパンでは直前でも安価な便が見つかるかもしれないのです!

スプリング・ジャパンは、倒産したエアアジア・ジャパンを除き、現在最も新しい国内線の航空会社です。国内線の運航路線が少ないこともあり、まだまだ会社の認知度がありません。またコロナ禍において、他社よりも減便や運休の規模が大きかったため、旅行客が他社に逸走していることも考えられます。そうしたこともあり、予約の増え方はPeachやジェットスターよりも緩やかなのかもしれません。ですが逆に考えれば、スプリング・ジャパンを知っていればより安価な移動ができるかもしれないということです!
増便が発表された今、この先の予約の増え方は早くなり、運賃の上がり方も早くなるかもしれません。利用客が増えれば会社の認知度も増すでしょう。そういうこともあり、今のタイミングはスプリング・ジャパンを直前でも安く利用できる最後のチャンスかもしれませんね!

広島、佐賀へ唯一のLCC、レンタカー観光に便利!

今現在、国内線を運航するLCCはPeachとジェットスター、そしてスプリング・ジャパンの3社です。また中堅航空会社として、先ほど比較したスカイマークとAIR DO、そして九州方面へはソラシドエアとスターフライヤーの4社があります。これら合計7社の中で、スプリング・ジャパンは広島へ就航する唯一の会社です! そして、この2空港はレンタカーでの観光にとても便利なのです!

詳しくは、別記事にて紹介したいと思います。
(追記:2022年6月14日 広島空港からのレンタカー旅行を紹介する記事)

LCCなのに欠航のリスクが少ない!

これは意外かもしれませんが、スプリング・ジャパンは欠航率が低い航空会社です! 国土交通省航空局では四半期毎に「特定本邦航空運送事業者に係る情報」というものを発表しており、各航空会社の運航実績が発表されています。ここから2019年以降で公表されている欠航率のデータを以下にまとめました。

四半期毎の欠航率(単位:%、引用:国土交通省HP)
赤太字:当該期間で最も値が良いもの、赤字:2番目に良いもの
※新型コロナウイルスによる減便は含めず

期間スプリング
・ジャパン
Peachジェット
スター
JALANAJTAスカイマークAIR DOソラシド
エア
スター
フライヤー
2019.4~60.22 0.26 1.72 0.58 0.45 0.06 0.15 0.54 0.46 0.43 
2019.7~91.37 1.91 3.91 1.49 0.98 4.21 1.62 0.70 2.93 1.70 
2019.10~122.00 1.25 3.54 1.81 1.82 0.56 1.33 1.74 1.25 1.61 
2020.1~30.43 0.70 0.97 1.27 1.09 0.08 0.12 1.02 0.27 0.27 
2020.4~60.00 0.14 0.16 0.84 0.39 0.22 0.07 0.19 0.20 0.24 
2020.7~90.00 1.92 1.98 1.70 0.24 4.48 1.54 0.47 2.98 1.26 
2020.10~120.00 0.20 0.16 2.55 0.26 0.37 0.16 0.58 0.18 0.57 
2021.1~30.00 0.73 0.27 4.48 0.91 0.83 0.31 3.39 0.56 1.91 
2021.4~61.92 0.41 0.17 3.03 2.04 0.10 0.25 0.67 0.21 0.21 
2021.7~90.00 2.00 1.82 2.15 1.89 5.53 2.05 0.50 2.05 1.10 
2021.10~120.00 0.30 0.76 1.20 0.85 0.09 0.52 0.86 0.14 0.07 

スプリング・ジャパンは0.00、つまり欠航便を出さなかった期間が非常に長いのです! これは、新型コロナウイルスによる減便により、スプリング・ジャパンの主力路線である中国路線(国際線)が激減したことにより、飛行機の稼働に余裕があるという悲しい側面もあります。しかし、余裕があるからこそ、飛行機に整備作業が生じた場合なども他の飛行機で出発することができ、欠航を防ぐことが出来るのです。効率重視のLCCとしては悲しい部分ですが、私たち搭乗客にとっては安心ですね!

国土交通省:航空輸送サービスに係る情報公開

最後に

スプリング・ジャパンの利用にあたっては、注意すべきこともあります。併せてお伝えしようと思います。

■行先が少ない
スプリング・ジャパンの就航先は成田から札幌(新千歳)・広島・佐賀のわずか3空港です。この3空港から行ける旅行先であれば、スプリング・ジャパンの利用価値は高まります。

■機内販売が少ない
LCCでは機内サービスがない代わりに機内販売が充実している会社が多いです。しかし、スプリング・ジャパンでは現在、機内販売が縮小されています。これもコロナの影響で悲しいことですが、嬉野茶の販売と銚子電鉄とのコラボ、機内でのみ購入できるスカイライナーやJR九州フリー切符の販売などはあります。登場される際は、搭乗口通過前に必要なものを買っておいた方が良いですね!

■定時運航率は他LCCと同等水準
先ほどおすすめとして欠航しないということを挙げましたが、残念ながら定時運航率は大手航空会社や中堅には叶いません。しかし、同じLCCであるPeachと比べて劣っている訳ではありません(ジェットスターは最近健闘)。どの会社でもそうですが、何時間を若干の遅れということは滅多にないことです。さらに、そもそも日本の航空会社は海外の航空会社と比べれば定時運航率が高いことが知られています。
定時出発定時到着についてはあまり気にしすぎず、ちょっと遅れるかも! という穏やかな気持ちとゆとりを持って搭乗した方が良いでしょう。

四半期毎の定時運航率(単位:%、引用:国土交通省HP)
青太字:当該期間で最も値が悪いもの、青字:2番目に悪いもの
※新型コロナウイルスによる減便は含めず

期間スプリング
・ジャパン
Peachジェット
スター
JALANAJTAスカイマークAIR DOソラシド
エア
スター
フライヤー
2019.4~684.41 82.42 74.82 89.58 89.88 85.75 94.25 95.34 90.27 95.78 
2019.7~974.85 78.06 74.79 86.35 85.10 81.54 92.69 91.51 88.77 92.81 
2019.10~1277.84 75.60 83.43 88.54 86.83 90.34 96.05 91.66 91.26 93.36 
2020.1~386.39 78.30 87.53 94.07 92.64 94.31 97.19 94.10 96.20 96.88 
2020.4~694.94 95.55 95.18 98.46 98.53 98.42 99.30 99.20 98.82 98.99 
2020.7~993.18 94.64 94.88 97.09 97.44 97.37 99.13 98.21 98.76 98.59 
2020.10~1295.31 93.98 96.14 96.17 95.98 97.20 99.32 96.19 99.11 98.90 
2021.1~392.11 92.03 92.79 96.28 96.82 98.59 98.83 94.94 98.99 98.68 
2021.4~697.06 93.89 95.95 98.57 97.74 98.65 99.10 97.71 99.22 98.85 
2021.7~995.07 90.17 94.13 95.26 96.21 98.11 98.80 97.32 98.86 97.95 
2021.10~1281.86 82.24 93.13 92.31 91.36 95.39 97.71 91.05 95.33 97.49 

上に挙げた以外にもLCCとして理解して受け入れなければならない部分はありますが、今からでも安価で夏休みの旅行を企画できるチャンスです! ぜひスプリング・ジャパンでの旅行を計画してみませんか?